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痛みのある部位は冷やすのが良いか温めるのが良いか

基本的には急性の症状の場合は冷やす、慢性の場合には暖めるのが良いでしょう。

◆冷やす場合の冷刺激効果
人体の『痛い』や『冷たい』や『熱い』という感覚は体の末端で刺激を受けると、神経によって脳に伝達されます。痛みの箇所に冷刺激を与えると、痛みと冷たさを伝える神経がその作用を相互干渉しあいます。その結果痛みが和らげられるというのが第一の理由です。
第二の理由としては、冷刺激の二次的反応として、血液の循環が促されるということです。これは、人体には常に恒常性を保とうとする力があり、冷えた組織に血液が集まり、逆に前よりも温かくなるという現象が起きるためです。

◆温める場合の温刺激効果
筋肉や関節などに痛みがあるときは、痛みの起こっている部分とその周囲の血行が悪くなっています。そのため、その部分を温めてやると血液の循環が促されて痛みも和らいでいきます。
その理由は、血液には体の隅々まで熱を運ぶ役割がありますが、寒い・冷たい環境下では、熱の発散を防ぐために末端への血液の流れが悪くなります。そのため血管は収縮し、血液が通りにくくなるため、乳酸などの痛み・疲れの原因となる物質がたまりやすくなってしまいます。しかし、温かい環境下で体は体温が上がり過ぎないように熱を発散させようとし、血管が大きく開き血液が通りやすくなります。その結果痛み・疲れの原因物質を洗い流すという効果があります。